カラーやフォルムのバリエーション豊かな白蝶真珠。
その最大の特徴はアコヤ真珠と比べてはるかにボリューム感があることです。
これは白蝶真珠の母貝であるシロチョウガイのサイズがもともと大きいため、そこから産まれる真珠も比例的に大きくなるからです。
白蝶真珠の魅力はサイズだけではなくカラーやフォルムにもあります。
特にカラーについては、圧倒的な存在感を誇るゴールド系と、高貴な雰囲気を漂わせるホワイト系に分類できます。
またカラーにより生産地も異なり、ゴールド系はフィリピンやインドネシア、ミャンマーなどの東南アジア海域を中心に分布しています。
他方でホワイト系は、オーストラリア北部海域が中心となります。
この白蝶真珠の母貝であるシロチョウガイは、今でこそ日本での生産が可能な品種ですが、もともとは日本の海域に生息する貝ではありません。
1990年代の初頭に真珠業者によってフィリピン海域から沖縄海域に搬入され、シロチョウガイの人口採苗と量産化に成功したのです。
ただし日本では戦前から南洋海域で、シロチョウガイから白蝶真珠を既に量産していた点は、誤解のないように押さえておきましょう。
白蝶真珠のフォルムについては、非常にバリエーションに富んだ品種といえます。
ラウンドやセミラウンドをはじめ、ドロップ、バロックなど幅広く多彩なラインナップ。
豊富な表情を見せてくれる白蝶真珠ですが、最も人気があるのは巻きの厚さとユニークな姿を味わえるバロックでしょう。
ところでパールネックレスや指輪にあしらわれた真珠を選ぶ際には、幾つもポイントがあります。
最後にそのうちの基本的な4つだけを説明します。
1つ目は真珠の内面からの反射光である「テリ」の優劣です。
一般的には真珠表面に自分の顔がハッキリ映るほど良いと言われています。
2つ目は「巻き」。
真珠の中心核を取り巻く層を「巻き」と言いますが、この層が厚く均等であればほど高い評価になります。
3つ目は「形」。
真珠を3方向から測定し、その最大と最小直径幅の誤差が2%未満の珠を『真円(丸)』 または、『限りなく真円(丸)に近い』と評価しています。
真円(丸)に近いものほど良いといわれています。
そして3つ目は色です。
真珠の色は、干渉色と実体色、そして下地色が融合して真珠全体の色が決まります。
実際に試着して、その人にマッチした色を選ぶことが大事です。